大学の何年だったでしょうか. おなじみの式
というのを習いました. しかしこの時まじめに授業を聞いてなかったんですよね. e というのは単なる 2.718281828.... という実数であり, それを虚数乗するというのがどうしてもイメージが付かないまま長いこと すごしてきました. 便利ですので上述の式はよく使います. e の i 乗が sin と cos でそう書けるのは認めよう. しかし e 以外の値でも虚数乗はできるはずで, 1 の i 乗とか 2 の i 乗というのはいったいどんな値なのかと 長いこともやもやしていました.
でも実はこれ, ちゃんと考えるとそう難しくありません. まず
ただこれ, 式をよく見ると k=e の時はθ (rad) だけ回転していますが, そうでない場合 log k 倍されて回転していることになります. ということは
ところで最初の式ってどうして成り立つんでしょ? この疑問には各項をテーラ展開してみるとなんとなく納得できます.
e^ix | 1 | i x | +(i x)^2 /2! | +(i x)^3 /3! | +(i x)^4 /4! | +(i x)^5 /5! | +(i x)^6 /6! | +(i x)^7 /7! | +(i x)^8 /8! | +(i x)^9 /9! | ... |
cos x | 1 | -x^2 / 2! | +x^4 / 4! | -x^6 / 6! | +x^8 / 8! | ... | |||||
i sin x | +i x | -i x^3 /3! | +i x^5 /5! | -i x^7 /7! | +i x^9 /9! | ... |