LANDISK のバックアップを取る方法

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はじめに

以前予言していたように、 とうとう個人用の LANDISK (HDL-160U) を購入してしまいました。 これからいろいろ遊べそうです。 私は LANDISK をディスクとして購入したつもりなく コンパクトで低消費電力なサーバコンピュータを買ったつもりです そう考えると、HDD は将来クラッシュする可能性が高いので、 その際に HDDだけ購入してシステムを復活できるように バックアップの方法を知っておく必要があり調査・実験しました。

バックアップ

いろいろ調べた結果、バックアップは以下の手順でいいようです。

  1. root 権限でログインする (こちら参照)
  2. 以下のコマンドを実行
    # mkdir /mnt/hda3/backup
    # cd /mnt/hda3/backup
    # dd if=/dev/hda1 of=hda1.img bs=1M
    # cd ..
    # tar zcvf backup/hda3.tar.gz share spool .landisk .landisk-update
    # cp -R backup share/disk

    disk の部分は適当に ネットワーク越しに他の PC から見える位置を指定してください。

  3. 他の PC で backup を取り出し、MO なり CD-R なりで保存する
  4. /mnt/hda3/backup 以下を消す

すなわちバックアップに関しては LANDISK を一切分解せずに行えます。

リストア

続いてリストアの方法でが、以下の手順で HDD を作ります。

  1. 新しい HDD を用意し、適当な Linux マシンに接続する。 ここでは /dev/hdd に接続したとして話を進めます。 自分の環境にあわせ、適当に読み替えてください。
  2. root でログインする。
  3. "# fdisk /dev/hdd" と実行し、 HDD のパーティションを以下のように区切る。
    primary partitiontypesize
    1Linux (83)74M 以上
    2Linux Swap (82)575M
    3Linux (83)残り全部
  4. フォーマットする
    # mke2fs /dev/hdd1
    # mkswap /dev/hdd2
    # mke2fs /dev/hdd3
  5. 展開 (その 1)
    # mount /dev/hdd3 /mnt
    # tar zxvf hda3.tar.gz -C /mnt
    # umount /mnt
  6. 展開 (その 2)
    # mkdir /mnt/i /mnt/o
    # mount /dev/hdd1 /mnt/o
    # mount -o loop hda1.img /mnt/i
    # (cd /mnt/i; tar cf - .) | tar xf - -C /mnt/o
    # umount /mnt/i
    # umount /mnt/o
    # rmdir /mnt/i /mnt/o
  7. MBR の書き込み
    # mount /dev/hdd1 /mnt
    # cd /mnt/etc
    # cp lilo.conf lilo.cross
    # chmod 777 lilo.cross
    # vi lilo.cross
    lilo.cross の先頭三行を以下のように書き換え
    linear
    boot=/dev/hdd
    disk=/dev/hdd
    次のコマンドを実行
    # lilo -r /mnt -C /etc/lilo.cross
    # umount /mnt

    なお、筆者の環境 (lilo 22.2) では、いろいろ文句を言われて lilo ができませんでした ("Added linux *" と出ない)。 boot.b を書き換えたりしてみたのですがうまくいかず、結局 lilo-21.4 のソースを 21.3 に見せかけたものを作って行いました。

    一応、作ったバイナリをここにおいておきます。 (slackware-7.1 の source/a/lilo/lilo-21.4.3.tar.gz を入手し、 version.h の VERSION_MINOR を 3 にし、かつ Makefile のリンク部分に -static オプションを付けてメイクしました)。

    また、こんな面倒くさいことをしなくても、ブートパーティションを dd で ダビングしてもできるという話ですが確認していません。

後は、新しい HDD を LANDISK を繋ぐと動作するはずです。

分解手順

HDD を繋ぎかえるためには LANDISK をバラさないといけませんが、 これまたなかなかやっかいですので、手順を記しておきます。

HDD の換装という視点に立った場合、LANDISK は下の図のように 上下の合成樹脂のパーツ (A)、左右のアルミの板 (B)、本体 (C) および HDD (D) の 4 部品から成ってると考えることができます。

手順としてはまず (A) をはずし、続いて (B) をはずし、最後に (C) と (D) を 分離します。このうち一番厄介なのは (A) の合成樹脂を外す部分ですが、 ツメの位置と向きさえ分かってしまうと簡単なので絵を交えつつ説明します。

ツメは上図のように、後に 1 つと中央付近に 2 つあります (この図は構造を大げさに描いていますので、寸法的にはいいかげんです)。 手順としては、まず後のツメをはずし、その後中央の 2 つのツメを同時にはずします。 後のツメは LANDISK 後部の上下端に小さな穴がありますから、 そこから下の図のようにピンのようなものを差し込み、 ツメを押しつつ外側 (上下) に引っ張ります。

中央のツメは右側にカギがついてますので、 下の図のように合成樹脂中央付近を右側から左向きに、 左側を外側にひねるとはずれます。

しかし、実はもっと大変なのが (B) のアルミ板を外す部分です。 一枚に付き 5 箇所ネジ止めされているのですが、バカみたいに堅くしまってます。 ネジ頭を潰さないよう気をつけてください (私は失敗して、電動ドリルでネジを粉砕しました...)。


最後にこれらの情報は完全に無保証です。 実際やる際は自己責任でやってください。


2004.6