USL-5P に Debian を入れる

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とある実験のため IO-DATA の USL-5P を Linux Box として使えないか 入手してみました. 使いやすいよう Debian 化したので その時の手順を書いておきます.

用意する/したもの

CF カードのフォーマット

  1. ThinkPad で root になって以下のコマンドを実行

    # cardctl status

    もし "no pcmcia driver in /proc/devices" と出たら, 続いて以下のコマンドを実行

    # /etc/rc.d/rc.pcmcia.planet start
  2. CF ソケットに CF カードを挿す
  3. 今度は以下のコマンドを実行
    # dmesg
    最後の方に CF カードが何に割り当てられたか分かるので控えておく (ここでは hde になったとします).
  4. 3 で割り当てられた領域のパーティションを設定する.
    # fdisk /dev/hde
    区切り方は, 例えば次のようなもんでどうでしょうかね.
    デバイス始点終点ID注釈
    /dev/hde118638364MB の残り全部
    /dev/hde28649938264MB
  5. 以下のコマンドを実行
    # mkswap /dev/hde2
    # mkfs.ext2 /dev/hde1

展開・設定

  1. フォーマットした領域をマウント
    # mount -t ext2 /dev/hde1 /mnt
  2. ダウンロードしたファイルを展開 (ここでは作業場を ~hoge にあるとします)
    # cd ~hoge
    # zcat base26-sh4-20051112.tgz | tar xvf -
    # cd debian26
    # zcat ../landisk-tools-20051110.tgz | tar xvf -
  3. 展開したファイル群を CF に移動
    # mv * /mnt

設定

注意: 以下の設定は /mnt/etc の下のものを書き換えます. 間違って /etc の下を書き換えないよう気をつけてください.

  1. /mnt/etc/hosts を開いてホスト名と IP アドレスを設定する
    127.0.0.1 localhost
    192.168.10.20 usl5p-1
  2. /mnt/etc/hostname を開いてホスト名を設定する
    usl5p-1
  3. /mnt/etc/resolv.conf を開いてドメインと DNS サーバの IP アドレスを指定する
    nameserver 192.168.10.1

    search my.domain.name
  4. /mnt/etc/network/interfaces を開いて, IP アドレス, ネットマスク, ゲートウェイを指定する
    auto lo
    iface lo inet loopback

    auto eth0
    iface eth0 inet static
    address 192.168.10.20
    netmask 255.255.255.0
    gateway 192.168.10.1
    broadcast 192.168.10.255
  5. /mnt/etc/hosts.allow を開いて, 同じサブネットからの telnet 接続を許可する.
    ALL: LOCAL
  6. /mnt/etc/hosts.deny を開いて, telnet 接続拒否ホストを全部消す
    すべて # でコメントアウトする
  7. /mnt/etc/fstab を開いて, 起動時のマウント先の設定 (hde じゃなくてhda です)
    /dev/hda1 / ext2 defaults 0 0
    proc /proc proc defaults 0 0
    /dev/hda2 swap swap defaults 0 0

LILO の書き込み

  1. /mnt/etc/lilo.conf を lilo.cross にコピーする
    # cd /mnt/etc
    # cp lilo.conf lilo.cross
  2. /mnt/etc/lilo.cross を次のように編集する (色付き文字部分).
    linear
    boot=/dev/hde
    disk=/dev/hde
    bios=0x80
    timeout=0
    install=/boot/boot.b-selk
    default=debian26
    image=/boot/vmlinuz-2.6.14-sh
    label=debian26
    root=/dev/hda1
    read-only
    append="mem=64M console=ttySC1,9600"
  3. lilo-21.4.3 を展開して make する. make install はしません. また, 場合によってはその前に bin86-0.16.15 を入手して先に make, make install をしないと駄目かもしれません.

    なお, ここに古い lilo があるから と使おうと思ったのですが, あっちのはわざとバージョンを落としていたため駄目 でした.

    という訳で, 同様に static オプションをつけてコンパイルしたものを ここに置いておきます.

  4. lilo-21.4.3 の展開, make 先に移動し, 以下のコマンドを実行
    # ./lilo -r /mnt -C /etc/lilo.cross
  5. 以下のコマンドを実行した後, CF カードを取り出す
    # umount /mnt
    # cardctl eject

換装

無事に Debian 化した CF カードが出来たら, 次は換装です. そのためには USL-5P を分解しなくてはなりません. USL-5P は一本のネジと 3 つのツメによって固定されています. ツメの位置は下の図の赤丸で示したあたりにあります.

ネジを外した後, USB 5 番ポートと書かれたあたりのちょっと LAN 側に力を かけて, 全体をねじるようにするとはずれるはずです.

中に 64M の CF メモリが入っているので, それをはずして作った CF メモリを 挿します.

起動・確認

換装を終えたら, LAN ケーブルと電源を挿して起動してみます. 無事に起動できたら telnet で入ってみます. 予め入っているユーザ名は landisk パスワードも landisk です. 当然 su と打つと root にもなれます. これもパスワードは landisk です. 危険なので root のパスワードをすぐ変え, かつ新しいアカウントを作って, landisk アカウントを抹消します.

その他・注意事項など


2006.2