PIC のシリアル通信

ある時, PIC16F648A で 38400bps でシリアル通信をさせたいと思いました 結局失敗しましたが...その時得た Tips です.

• ソースは次のような感じ

  list p=16f648a #include __CONFIG _BODEN_OFF & _CP_OFF & _MCLRE_OFF & _WDT_OFF & _PWRTE_ON & _LVP_OFF & _INTOSC_OSC_NOCLKOUT ORG 0x000 goto main ORG 0x004 retfie main bsf STATUS,RP0 movlw 0xff movwf TRISA movlw 0xfb movwf TRISB bcf STATUS,RP0 movlw 07H movwf CMCON bsf STATUS,RP0 movlw 0x19 ; set bps movwf SPBRG movlw B'00100100' movwf TXSTA bcf STATUS,RP0 movlw B'10010000' movwf RCSTA mainloop btfss PIR1, 5 goto mainloop movf RCREG, W ; data in bsf STATUS,RP0 loop1 btfss TXSTA, 1 goto loop1 bcf STATUS,RP0 movwf TXREG ; data out goto mainloop

• 上のサンプルは単に入力をそのまま返すエコー
• 他のポートは入力にしている
• 通信速度は TXSTA の 2bit 目を 1 にしていると 動作周波数/16/([SPBRG で指定した値] + 1) となる. 上の例だと内蔵オシレータは 4MHz なので, 4000000[Hz]/16/(0x19+1)=9615.38bps≒9600bps となる.
• ちなみに動作周波数 4MHz の時の主な値は以下の通り

  SPBRG	速度
  19	9615bps
  0c	19230bps
  06	35714bps
  05	41666bps
  04	50000bps
  03	62500bps

• 上の表を見て分かるように 9600bps, 19200bps は結構近い速度が得られるが 38400bps, 57600bps は近い値が得られない. 6, 3 の時, それぞれ 7%, 8% 近くずれているため, 文字化けが激しく 使い物にならない.
• すなわち, 38400, 57600bps などで通信したければ外付け振動子を付けて, 別の周波数で動かすしかない. 多分 2% 以内に収めればならなんとかなるんじゃないかと思う. ちなみに秋月で入手できるセラコンの周波数だと次にようになった.

  bps	4MHz	6MHz	8MHz	9.22MHz	10MHz	12MHz	16MHz	20MHz
  9600	0x19 (0.16%)	0x26 (0.16%)	0x33 (0.16%)	0x3b (0.04%)	0x40 (0.16%)	0x4d (0.16%)	0x67 (0.16%)	0x81 (0.16%)
  19200	0x0c (0.16)	0x13 (2.34)	0x19 (0.16)	0x1d (0.04)	0x20 (1.36)	0x26 (0.16)	0x33 (0.16)	0x40 (0.16)
  38400	0x06 (6.99)	0x09 (2.34)	0x0c (0.16)	0x0e (0.04)	0x0f (1.73)	0x13 (2.34)	0x19 (0.16)	0x20 (1.36)
  57600	0x03 (8.51)	0x06 (6.99)	0x08 (3.55)	0x09 (0.04)	0x0a (1.36)	0x0c (0.16)	0x10 (2.12)	0x15 (1.36)
  115200	0x01 (8.51)	0x02 (8.51)	0x03 (8.51)	0x04 (0.04)	0x04 (8.51)	0x06 (6.99)	0x08 (3.55)	0x0a (1.36)

• 上述のサンプルプログラムはポーリングで入力を見ていたが, 割込みで見ることも 可能, その際は RCIE, RCIF, PEIE あたりが鍵らしい.
• ちなみに FT232RL と繋げる時は次のようにするといい
• PIC16F648A は このライタ で焼けない